一眼レフやミラーレス一眼といった「レンズ交換式カメラ」にとって、レンズ選びは写真の出来やテイストを左右する重要な要素です。
多くの方はまず、カメラのボディと一緒に標準レンズのみor標準&望遠のダブルズームキットを買って、そのあとに単焦点レンズを買う人、さらに望遠のレンズを買う人、マクロレンズを買う人・・・と別れていきますよね。
最近では人物や花を撮りたいという初心者の人も多いので、キットレンズの次に買うべきレンズとして焦点距離50mm程度の単焦点を薦める記事が増えているように思います。
今日はそんな50mmくらいの単焦点がポートレート撮影において、おススメされたり人気な隠れた理由について考えたいと思います。
50mm単焦点がおススメされる一般的な理由
一般的に50mm単焦点レンズが「最初に持った方がいい単焦点レンズ」として薦められる理由としては次のようなものがあります。
①キットレンズに比べて、F値が明るくボケが楽しめる(単焦点レンズ全般)
②寄れば望遠レンズのような、ひけば広角レンズのような画作りができる
③人の普段の視界に近い画角のため、構図や画作りの勉強になる
実際に撮った写真を見てみましょう↓
この3枚はいずれも、Nikon D800にSIGMAの50mm F1.4をつけて撮影したものです。
全く違ったレンズで撮影したかのような画作りなのを分かっていただけるでしょうか?
1枚目がだいたい50mmで撮影した雰囲気が出ている画角だと思いますが、2枚目はそれと比べるとかなり広角、3枚目は望遠で撮ったかのような写真になっていると思います。
もちろん単焦点レンズ特有のボケ味もいい感じに出ています。
このことから、50mm相当の単焦点レンズは単焦点特有のボケも生かせるし、寄り引きによって広角~望遠までの画作りもできる万能のレンズということが言えます。
ポートレート撮影に使うと・・・
これまで一般的に言われている50mm単焦点レンズのおススメな点について見てきました。
その「万能性」というのが初心者としても使いやすいし、ズームレンズ以上のボケという魅力を楽しめるということですね。
ただ僕はさらに50mm単焦点レンズにはポートレート撮影に使う場合に「隠された魅力」があると思っています。
そのキーワードは「人の普段の視界に近い画角で撮れる」ということにあります。
つまりカメラマン側からしても、普段見ている視界がそのまま写真として残るということになりますし、被写体側からしても普段と同じような距離感で撮られているということです。
「撮る側と撮られる側の関係性がそのまま写るレンズ」
それが50mm単焦点レンズのもう1つの魅力ではないかと思っています。
先ほどの3つの写真から感じとってもらえれば嬉しいのですが、ちょうどいい距離から撮ればありのままに(1枚目)、少し引いて撮ってやや傍観者的に(2枚目)、思い切り寄って緊張感と親密さを(3枚目)を表現しようと撮ってみました。
僕は「カジュアルポートレート」=「普段着のポートレート」を得意としています。
カメラを持っていなかったとしてもその人と普通のように接するような距離感&関係性で、なるべく自然な環境で(できるだけ自然光、周りのものを使ってライティング&表現)撮る「カジュアルポートレート」に必要不可欠なのが、この50mm単焦点というレンズなのです。
初心者向け単焦点50mmレンズ
最後に僕がおススメの初心者の方向けの単焦点50mmレンズをご紹介しておきます。
基本的にニコンとオリンパスのカメラを使っていますので、その2つのメーカーのみになりますが、ご覧ください。もちろんその他のメーカーにもお手頃で使いやすいレンズが出されています。
また、ニコンのエントリーモデルの一眼レフのセンサーはAPS-Cというもので、フルサイズ換算で焦点距離が1.5倍になるので50mm程度にしようと思うと約35mmをつける必要があります。
同じくオリンパスが採用しているマイクロフォーサーズセンサーは焦点距離が2倍になるので、25mmのレンズがちょうどいいものとなります。
Nikon APS-Cセンサー用(エントリーモデルなど)
Nikon フルサイズ機用
Canon APS-C&フルサイズ兼用
オリンパス マイクロフォーサーズ用
ソニー Eマウント用
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