誰もが上手い写真を撮れる時代になってきた中でカメラマンはどう進むべきか?

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本日はタイトルの通り、「カメラマンの未来」というちょっと重いお話しです。

最近ではカメラ人口が一気に増えたこともあり、写真のレベルが一気に上がってきました。ハイアマチュアと言われるプロ顔向けの撮影スキルを持った人も頻繁にいらっしゃいますし、そういった方の中からカメラマンとして独立される人も増えています。

そんな中、いつも勉強させていただいているホームページ「写真のネタ帳」さんで最近のミラーレス一眼の進化によって、写真業界に大きな変革が起きているという記事がありました。

 

【ミラーレスは一眼レフを超えた!?】ミラーレスが一眼レフを超える意味とその後の写真のゆくえ
我々は今、大きなパラダイムシフトの真っただ中にいます。それは「一眼レフからミラーレスへ」というシフトです。これは何気にカメラ史上の実に大きな変革です。今が一体どういう時代か、そして今後どうなっていくのか!?歴史的観点をふまえて包括的に解説し...

 

できればこの記事をご一読いただいてから私の記事を見ていただければと思いますが、自分なりの問題提起として受け止めると、

 

「誰でも簡単にキレイな写真が写真が撮れるようなカメラ(ミラーレス一眼)が今出てきている。そんな変革の時期にカメラマンはどう進んでいくべきか?」

 

というものだったと思います。

この問題は自分でも記事にまとめようと考えていたものだったので、この機会に自分なりの意見をまとめてみることにします。

ぜひご感想やご意見などいただけると嬉しいです。

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写真撮影が特殊技能ではなくなった現代

今のように一眼レフカメラが多くの人に普及するまでは、やはり写真撮影というのは一部の写真スタジオなどが担える「特殊技能」でした。

フィルムカメラですと撮影機材のほか、現像にも大掛かりな設備が必要ですし、今のように「カメラ任せでシャッターを押せばある程度写る」というものでもありませんでした。

それがカメラのデジタル化と値段が下がってきたこともあり、趣味として写真が撮れる時代になってきました。もちろんこれはとてもいいことだと思っています。

その一方で「写真を撮る」ということ自体はより簡単になり、一部のカメラマンだけができる特殊技能ではなくなりました。さらに現在ではより多くの人がカメラに親しむようになり、世の中に出回る写真のクオリティーそのものが大きく高まっています。

 

「上手い写真」≠「特別な価値を持つもの」

 

となったのが現在の状況ではないでしょうか。

カメラマンの4つの可能性を考えてみる

多くの人が「上手い写真」を撮れるようになったことで、カメラマンに対して期待されるものも変わっていているように思います。

当然、「上手い写真」をコンスタントに撮れる技術は持っているとして、+αのスキルが求められる時代になりつつあります。

 

それを前提として、自分なりにカメラマンの進む4つの可能性を考えてみました。

 

1、写真家に特化する

1つ目の可能性として「写真家に特化する」という道です。ここで言う「写真家」とは自分の作品を販売、もしくはある程度自由度の高い撮影依頼を受けて生計を立てているカメラマンのことを指しています(日本風に言うとフォトグラファー?)

写真業界の中ではこのような形態で生計を立てている人は、日本ではほんの一握りと言われています。

ただこれまで芸術や文化がしっかりと受け継がれてきたように、素晴らしい作品としての写真や唯一無二の美しい写真たちはいつの時代も人々が求めるものだと思います。
大空を埋め尽くすオーロラ、人の侵入を拒むかのような大自然、色鮮やかで目が釘付けになるアート写真・・・
いくらカメラが進化しても、汗と忍耐で粘り強く撮る雄大な風景写真や独特の感性で切り取るアート写真など、一般のカメラマンたちでは手が届かない領域はあります。

そのような人々に求められる唯一無二の写真を目指す「写真家に特化していく」というのが1つの道です。

ただ最初に書いたように、このような形で生計を立てられているカメラマンがごく少数ということから見ても、狭き門であることは間違いありません。

 

2、ある分野のスペシャリストを目指す

第2に、1つ目と似ている部分がありますが「ある分野のスペシャリストを目指す」という道です。

「写真を撮る」と一口に言ってもその分野は多岐にわたり、ブライダル・キッズフォト・建築・スタジオ・物撮りなどなどと多数のジャンルがあります。
カメラマンはさまざまなジャンルの撮影を請け負うのが通常ですが、その中でも他と差別化をはかり優先して撮影依頼をもらえるような「武器」を作っておくということです。

例えば、知り合いでキッズフォトを専門に撮影しているカメラマンがいますが、子どもの笑顔を引き出すノウハウを持っていたり、コミュニケーション能力が高い、お子さんの雰囲気に合った柔らかな写真に仕上げる編集技術など、「キッズフォトならココ!」という強みを持っています。

あるジャンルに特化していくことで、クオリティの高い写真を求めるその業界に必要とされるカメラマンとなり、撮影単価という面でも上がっていくかもしれません。
スペシャリストになる訓練と経験は大変かもしれませんが、その苦労に見合った効果は得られる可能性が高いと思います。

 

3、別職種とのハイブリッド

第3の道として、別職種との組み合わせ(ハイブリッド)を模索するという方法です。

私が職種として経験してきたライター・ジャーナリスト・ホームページ制作もカメラマンと相性が良い職種でした。これらの職種は「写真」が欠かせないものですので、クオリティーの高い写真が撮れれば大きな効果を生みます。

また、組み合わせて仕事をすることでカメラマン側として依頼されることもありますし、ホームページ制作側などとして依頼されることもあり、上手くいけば依頼数を増やすこともできるでしょう。

このハイブリッド型はこれから特に地方で仕事をしようとするカメラマンには必須の形態だと思っています。地方ではホームページ制作やデザインなど、完成物(目的)から依頼が始まることも多々あるので、商業写真関係で受注を考えているならホームページ制作やデザインがある程度できる方が有利なことは間違いありません。さらに言えば、写真撮影単体での依頼はこれからいっそう減る傾向にあると思います。

先に書いた以外にも、カメラマンと両立または組み合わせて効果を生み出す職種は多数あるでしょう(ショップ経営、美容院なども)

「写真を撮る」だけの時代から「写真を使ってどう利益を生み出せるか」の時代に移行しつつある中で、カメラマンにもそういう視点が求めれれるのではないでしょうか。

 

4、写真講師やレビュアー

第4の道として、少し角度を変えて写真講師やレビュアーという「カメラそのもの」に関する道です。

最初の方に書いた「誰でも写真が撮れる時代」ということは裏を返せば、「一般の人の間にカメラが普及した」ということが言えます。
一部の人の趣味や技能だったカメラが多くの人の間に広がった → カメラそのものへの関心が高まったということが言えると思います。

そこで、カメラの使い方や写真の撮り方を教える側やカメラの批評をする側の需要も高まり、これを専門の職に出来る可能性が出てきました。
私も少人数制の写真教室などをやらせていただいていますが、毎回コンスタントに参加者の形にお集まりいただいているので、ここ数年でカメラが一気に普及してきたことと趣味や仕事の道具として認知が高まっていることを実感しています。

 

まとめ

以上、カメラマンが今後進むかもしれない未来の可能性について書いてきました。

他にもいろいろな職種や社会的興味などとも結びついて、写真業界はいろんな方向に変わっていくでしょうし、ぜひいい方向に発展していってくれればと思います。

またぜひ感想やご意見などあればお気軽にお寄せください。

 

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