2017年もあと残すところ数日になりました。
そんな12月ですが、実は金沢周辺は最近写真展ラッシュでして鑑賞させてもらう機会がたくさんありました(僕は出展してませんが・・・)
そんな中で少し前からまとめてみようと思っていた「写真展のいいところ、楽しみ方」について、書いてみようと思います。
僕が考える写真展のおススメな点やおススメの見方についても書いてみますので、参考になれば嬉しいです。
写真展にもいろいろな種類がある
実は写真展と簡単に言ってもいろいろな形態や運営方法があります(分類は僕が独自に行ったものです)
*出展者の数で分けたもの*
・個展(出展者1人で開催する)
・複数展(数人で開催する。2人とか3人が多い)
・グループ展(10人程度もしくはそれ以上のグループ)
*開催の形態で分けたもの*
・会場委託型(ギャラリーなど会場の係員の方が受付・管理してくれる。特に受付・管理がない「置きっぱなし」の場合も)
・販売型(委託型の一部ですが、その場で写真やグッズを買うことができる)
・出展者管理型(出展者が交代で受付や接客をする。おそらく金沢では一番多い形)
・交流&撮影会同時開催型(写真展中に交流会や撮影会などのイベントが同時開催される。インスタグラマーの写真展などで最近増えている形)
・その他
僕なりの分類ですし、これ以外の形やこの中の形態がごちゃ混ぜになっているものもあるので、一部正確でないところもあると思いますが、だいたいこんな感じです。
「写真展」というとみなさんどのようなイメージを持たれるでしょうか?
少し前だったらギャラリーとか美術館で有名なカメラマンが1人や何人かで立派な作品を飾っていて、ちょっと気張らないと入りづらい・・・・
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
でも最近はインスタグラムなどのSNS・インターネットのつながりでグループを作って写真展をやったり、おしゃれなカフェや少しこじんまりとした貸しギャラリーを借りて、カジュアルな感じで写真を飾ったりする写真展もかなり増えています。
それこそ「ちょっとお茶のついでに」といった気楽な感じで写真展を見に行けるところが増えているように感じます。
写真展のいいところ
僕も写真を本格的に始めてから約10年になりますが、石川県内で開催される写真展でスケジュールが合うものはなるべく見に行くようにしています。今では見に行った写真展もかなりの数になったと思います。
そんな中で「写真展はここがいい!」と感じているところについて、何点かまとめてみます。
紙に印刷された写真はやっぱりキレイ☆
みなさんは普段撮った写真をどうやって見ているでしょうか?
おそらく多くの方がスマホやパソコンなどのデジタル機器を使ってみることが多いのではないかと思います。
少しずつ減ってきましたよね、紙に印刷してみる機会。
でも写真展に行ってみると、基本は紙にプリントされて展示してあります。中にはとんでもなく大伸ばしにされたポスター以上のサイズの写真なんかも飾られています。
例えば日頃はスマホやパソコンで見ていた山の写真や空の写真なんかも、それだけ大きく伸ばして「ど~ん」と飾られると迫力が違います。
色の美しさもデジタルで見ていた時とはまた違います。今はだいぶ液晶画面の技術も上がってデジタルでも美しく写真が見られるようになりましたが、なんとも言えない繊細で微妙な色遣いはプリントの域には及ばない気がします。
一度横5mくらいの超大伸ばしプリントで、最高の紅葉写真を見たことがありますが、その繊細な赤とオレンジの美しさとグラデーションは思わず涙が出そうになりました。
他のカメラマンが気合いを入れて作った写真が勉強になる
僕も写真展をやっていて実感するのは、写真展をするためにはものすごく準備期間がかかることです。もちろん告知や事務作業にそれなりの時間がかかることもあるのですが、一番時間がかかるのは「作品づくり」です。
写真展にはテーマや被写体が決まっているものも多いのですが、作品づくりではそのテーマなどをしっかりと捉えつつ、お客様に見せられるレベルの渾身の作品を作り出さなければいけません。そうやって期間と労力を費やして完成した写真は、間違いなくそのカメラマンの自信作でしょう。
日頃僕たちがインスタグラムなどで見ているものとはまた違ったハイクオリティの写真がたくさん見られるのが、写真展と言えると思います。
写真好きの人との交流ができるしカメラ仲間が増えるかも
僕も何度か写真展をやってきましたが、写真展を開催する目的って何でしょう?
僕は「全く知らない第3者に意見をもらいたい」「写真好きの人と交流したい」という思いで写真展をやっていますが、写真展をやっている人の多くが同じような思いなんじゃないかと感じています(ちゃんと出展者が在廊しているような写真展はそうでしょうね)
だから写真展を見に行って分からないことや知りたいことがあれば、出展者の人に気軽に聞いてみるのがおススメです。おそらく喜んでお話をしてくれる人が多数だと思いますよ。
特に先輩カメラマンやカメラ歴が長そうな方たちがやっているような写真展は個人的にとても勉強になるので、僕は積極的にお話をさせてもらうようにしています。いろいろと技術的に教えてもらえますし、おススメの撮影スポットなんかを教えて下さる方も多いです。
また上の方の「写真展の分類」で、最近増えている「交流&撮影会同時開催型」というものがあることを書きましたが、カメラ仲間を増やしたい方にはぜひこれがおススメです!!
簡単に言うと、写真展を開催しつつその期間中に交流会や撮影会をやってカメラ仲間を増やそうぜ!というものです。金沢の場合はインスタグラムで告知されていることが多いですが、全国ではインスタグラムを中心にFacebookやTwitterなどでも告知がされているようですね。
インスタグラムユーザーの日本最大のコミュニティーである「InstagramersJapan」さんなどで告知されているので、またチェックしてみてください↓
無料または安価で入れるものも多い
全国的にはどうなのかわからないのですが、北陸周辺でいろいろと写真展を見て回ってみたところ、無料で入場できる場所もかなり多いです。有料だったとしても数百円程度でしょうか?
特に自治体が関わっているような公共施設、カフェなどのギャラリーを利用した写真展は無料である場合がほとんどという気がします。
僕は映画も好きですが、それと比べると入場だけなら無料orはるかに安いので写真展巡りはなかなかリーズナブルな趣味だと思ってます(*‘∀‘)
おススメの鑑賞の仕方
実際に写真展に行ってみて作品を見るとなると、人それぞれの鑑賞の仕方があると思います。特にこれといった決まりはないので、楽しめる順番で見るのが一番なのですが、一応僕なりのおススメの楽しみ方について少し書いておきますね。
まず全体的にざっと見る
例えばグループ展に知り合いが出展しているとか、好きなカメラマンさんがいて見に来たという場合など、目的の写真のところを重点的に見に行くかもしれません。順番に見て行ってお気に入りのものがあったら、それをずっと見ているなんてこともありますよね。
それはそれで1つの正解の見方だと思います。
でも僕が1つおススメしたいのが「まず全体的にざっと全部見てみる」ということです。
というのも特に個展では、会場全体で1つのコンセプトを表現しているような場合も多くありますし、グループ展でもあるコンセプトのもとに会場のレイアウトがされているケースもたくさんあるからです。
まずざっと全体の雰囲気を掴むために一通り全部の作品を見てみると、個別の作品だけを見ていただけの時とは違う発見があるはずです。
好きな作品・もう一度見たい作品を重点的に見る
全体的に見ていく中で自分の好きな作品や念入りに見たいものが見つかったら、詳しく見ていきます。構図や色づかい、雰囲気などを分析しながら見てみるといいかもしれないですね。
意外と面白いのが写真展で自分が好きだと思える作品を分析してみると、似たような傾向が見られることだったりします。
「自分がどういう作風が好きなのか?」「どういう写真を撮っていきたいか?」というのを見つめ直すためにも、写真展で自分の好きな作品を選んで重点的に見てみるというやり方はおススメです。
分からないこと・教えてほしいことを聞く
これは出展者の方が会場にいる場合に限られますが、誰かが当番で会場にいる場合は積極的にお話をしてみるのもおススメです。グループ展の場合はだいたい交代で出展者の方が在廊している場合が多いですし、事前に案内はがきやホームページなどで在廊日を告知しているケースもあります。
写真展をやってる方の多くは「人からの意見を聞きたい」という方がほとんどだと思うので、お声掛けをするとほとんどの方が写真について詳しく解説してくれるはず。
またそこから写真談議が始まったり、お得な情報などを教えてくれる方もいるので写真展に行ったら気軽に出展者に話しかけてみるのはおススメです。
まとめ
以上、簡単にですが写真展のいいところやおススメの鑑賞の仕方をまとめてみました。
これまでカメラをやってきて、上手くなる方法として「撮って練習する」ということと同じくらい「見て勉強する」というのが大事なのではないかと思っています。その機会として写真展と言うのは気軽に行けて、とても勉強になるおススメの場所ではないでしょうか。
デジタル一眼がカメラの主流になってから、スマホやパソコンで写真を見ることが普通になってしまいました。でもフィルムカメラの時代で言えば「紙にプリントする」と言うのが写真の最終の形で、人に見てもらえる唯一の形でした。
今でも紙にプリントして展示する「写真展」という形が人気なのは、やはり「写真は紙に印刷してこそ作品」ということと、会場に美しく工夫を凝らして展示して芸術として成立させていくということがあるからだと思います。
スマホやパソコンでどこからでも写真が楽しめるし、インターネットを検索すればだいたいどんな写真も見られる今だからこそ、実際に足を運んで写真展の楽しさを感じてもらえれば嬉しいですね。
このブログでは「初めての写真展を開催する方法」という記事も以前にまとめてますので、そちらもよろしければご覧ください。
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