こんにちは、フリーランスフォトグラファーのまちゃるです。
なかなか写真を撮りに行けない日々が続いていますね。人物撮影(ポートレート撮影)をやっている方も多いと思うのですが、なかなか対面での撮影は難しい状況です。
そんな中、少し前からモデルさんとカメラマンが離れていながら撮影できる(お互いの家と家とかで)方法が開発されてきました。
ビデオ会議で使われてきたzoomなどのツールを使った「zoomグラフィー」です。
僕も一回やってみたいと思っていたので、この機会に以前お世話になった関東方面のモデルさんに協力いただいて撮影してみました。
なお、今回はわりと慣れているLINEのビデオ通話を使ってやってみたので、実際にやってみた感想を書いてみたいと思います。
他に「こんなやり方があるよ」というのがあればぜひ教えてください。
*あくまで自分でいろいろ試してみた結果になります。他にさらにいい方法を使っている方もいらっしゃると思いますので、参考程度にお読みください。
なおzoomグラフィーは画質面ではやはりかなり落ちます。SNS程度だと十分使えますが、それ以上になると厳しいかもしれませんので、ご了承ください。
準備するもの
カメラマン側:写真を撮る&記録するためのパソコン・タブレット・スマホ
モデル側:カメラ代わりになるパソコン・タブレット・スマホ
最低限必要なのはこれだけです!!
ただ、あると便利なもの、快適になるものは以下になるので可能な限り準備してみてください。
①Wi-Fi環境
②コミュニケーションを取るための2台目のデバイス(カメラマン・モデルともに)
③撮影用の三脚、背景・小物など(モデル側)
①のWi-Fiは撮る写真の画質をなるべくあげるために必要です。
②の2つ目のデバイスは無くても撮れるのですが、あるとコミュニケーションを取るのがかなり楽になります(後の撮影の流れで詳しく書きます)
③はモデルさん側に準備してもらうのですが、タブレットやスマホを固定して可能なら高さや移動ができる三脚のようなものがあると便利です。撮れる写真の幅が広がります。
また、zoomグラフィーは家で撮ることが多くなるので、少しでもバリエーションを増やしたい方は背景や小物を変えていくといいかもしれません。
撮影の流れ
次に撮影の流れをざっと書いていきます。
事前の打ち合わせと準備、実際の撮影の流れについて順番に書いていくのでチェックしてみてください。
事前準備1~イメージの打ち合わせ~
最初に撮る写真のイメージをカメラマンとモデルで打ち合わせます。
このあとの服装や背景選びに関わってくるので、まず最初に決めてしまうのをおススメします。
今ではInstagramやTwitterで「#zoomグラフィー」で検索すると参考になる写真がたくさん出てくるので、これらをもとにイメージ共有しておくと良さそうです。
なおzoomグラフィーだと、撮影場所になることが多いモデルさんの家の様子が分からないカメラマンも多いと思います。
あくまで家はモデルさんのプライベート空間なので、プライバシーに配慮しつつ背景選びやイメージ作りをある程度モデルさんにお任せするなども対応も必要かもしれません。
事前準備2~撮影機器の扱いについて~
快適に撮影を進めるために撮影機器の使い方を練習しておいたり、設定変更を行います。
今回は僕たちが使ったLINEのビデオ通話についてご説明します。
LINEのビデオ通話は高画質と低画質が切り替えられるようになっているので、事前にモデルさん側の機器を高画質に設定してもらいました。
やり方は以下のブログ記事が参考になりました。
またカメラマンは基本的にスクリーンショットで写真を撮影&保存していくことになります。
スムーズに記録していけるように操作方法を確認しておきましょう。
自分としては「Windowsボタン+PrintScreenキー」で直接フォルダに記録していくのがスピーディーで楽でした。
操作方法は下記のブログ記事がおススメです。
撮影本番の流れ
準備が済んだらいよいよ撮影です。ざっと流れを書いてみます。
①モデルが服装や撮影場所の準備をする
②ビデオ通話を開始する
③挨拶&イメージ共有
④事前に共有したイメージに合わせて、カメラマンが撮影機器を置く場所や背景を指示する。
⑤ポーズを変えてもらいながら、スクリーンショットで撮影していく
⑥撮影したデータをレタッチする
⑦写真を共有して終了
撮影に使う機器は何でもいいのですが、カメラマン側はパソコン(データの保存・バックアップがしやすい、画質がある程度良い)、モデル側はスマホorタブレット(撮影場所を移動しやすい)が個人的にはおススメです。
モデル側のカメラはインカメラ(自撮りに使う自分側のカメラ)は使わず、アウトカメラを使ってもらった方が画質がいいです。
となるとコミュニケーションを取りづらかったり、モデル側が今どういう風に撮られているか分かりづらいので、上の「あると便利なもの」で書いたように「2台目のデバイス」があると少し楽になります。
カメラマン側の1つ目のデバイスはスクリーンショットとデータ確認、モデル側の1つ目のデバイスは撮影用カメラに集中して、2台目のデバイスでコミュニケーションを取ります。
ちなみに僕たちは撮影用の1台目のデバイスどうしはLINEでつなぎ、2台目はzoomでつないで撮影しました。
上で書いた「Windowsボタン+PrintScreenキー」でスクリーンショットを取ると、ウィンドウズの場合、C:\Users\[ユーザー名]\Pictures\ScreenshotsのフォルダにPNG形式で直接記録されるので便利です。
LINEでスクリーンショットを取った場合、上の写真のように余分なスペースが多く、トリミングする必要が出てきます。
これをうまくスムーズにトリミングするには、編集ソフトのPhotoshopやlightroomを使うと便利です。
以下はlightroomの処理の方法です。
まずは1枚を実際にトリミングします。
その後に左下の「コピー」を押します(1枚目)、すると設定をコピーできる画面が開くので赤で囲んだ「切り抜き」のところにチェックを入れます(2枚目)
その後、トリミングしたい写真を選択していき、「ペースト」を押すと一気にトリミングが行われます(3枚目)
その後は通常通りにレタッチしてください。
少し画質は悪いので、ノイズやざらつきが目立たないように処理ができるといいかもしれません。
最後に
今回はLINEを使った遠隔撮影についてざっと書いてみました。
他にももっといい方法があると思うので、ぜひ教えていただけると嬉しいです。
ただ今回やってみて思ったのは、画質やコミュニケーションの取りづらさの問題はあったけど、遠くてなかなか一緒に撮影できないモデルさんと一緒に作品が作れるという意味では、かなりいい方法なのではないかと言うことです。
できれば早く撮影がしやすい状況に戻ってくれることを期待しますが、これからはこういうzoomグラフィーみたいなやり方もアリかもしれないと思えるような撮影でした。
今回、ご協力いただいたモデルさん h_s.0609さん(Instagram)
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