フリーランスのプロカメラマンと写真教室の講師を始めてからそこそこの時間が経ちました。
その中で仕事としてカメラを扱う、またはこれから扱おうとする方からのご相談をいただくようになり、「どんな練習をすればいいでしょうか?」という質問をけっこう受けます。
今日は自分がカメラマンとして独立する前の経験を振り返りながら、当時にやっていた修行方法を5つにまとめてみます。
あくまで我流ですので抜けている部分や誤りもあり、ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
ちなみにカメラに関すること以外は下の記事にまとめてありますので、ご一読いただければ少しは参考になるかもしれません。
1、写真がブレないための訓練~どこまでシャッタースピードを落とせるか~
まずはカメラの「設定」に関することです。
カメラの設定の重要な要素に「露出(明るさ)」を決めることがあります。この露出は「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」を決めることで決まっていきます。
(詳しい話は検索してみてください)
この設定にはいろんな方法があり近年のカメラの進歩で、昔のカメラに比べて幅広い設定ができるようになりましたが、それでも画質がいい写真を撮るための一番いい設定は「絞り=F8付近」「ISO感度=なるべく低め」と言われています。
(すみませんが、詳しいお話は検索してみてください)
最近のカメラは絞りやISO感度をもっと変化させても画質が低下することが少なくなったと言われています。
ただ、そこは上記のような最適な設定で撮れるに越したことはありません。
しかし、そうなると「シャッタースピード」が遅くなり写真がブレる可能性がかなり高くなってきます。
そこで自分が必要だと思ったのが「シャッタースピードを落としてもブレない練習」でした。
撮影するときの構え方から見直し、どのくらいのシャッタースピード、焦点距離で自分の写真がブレているのか徹底的に見直してみました。
2、JPEG撮ってだしのクオリティを高める
次に「撮ってだし」のクオリティを高めることです。
撮影後に編集ソフトを使ってのレタッチをして、写真の完成度を高めることは今の写真業界の前提であり、だいたいの案件がレタッチ前提になっていると思います。
ただ、レタッチ前のデータの質によってレタッチ後の写真の出来も大きく変わってきます。
さらに言えば、駆け出しのカメラマンが受注していることも多いイベント撮影などでは、「記録メディアを渡すのでイベント終了後にすぐに写真をください」「即日納品でお願いします」という案件もけっこうな割合であったりします。
「調整はレタッチで」というわけにはいかない案件も多々あるので、現場でJPEG撮ってだしである程度のクオリティを出すための練習は必須だと思いました。
3、クオリティをそろえる
2のことと似ていますが、「露出(明るさ)」をそろえる練習もまた大切でした。
1回の案件で何百枚、何千枚というデータを扱うプロのカメラマンの世界において、JPEG撮ってだしにしても、レタッチをするにしても、納品する写真が一定のクオリティで保たれているということはクライアントにとって最優先事項です。
レタッチする場合も、まったく露出や色が違うデータをレタッチしていくのとある程度揃えられたデータをレタッチしていくのとでは納品の早さに影響が出てきます。
そこでやはり、ある程度の枚数で露出や色を一定に揃える練習は必要不可欠でした。
4、条件の悪いところであえて撮影する
こちらが一番時間を費やしましたし、大切なところかなと思っています。
仕事で撮影する場合はクライアントから依頼があれば、天候や光の状況、時間帯に関係なく撮影をしなければならないことがほとんどです。
さらにロケ撮影(室内ではなく屋外の指定された場所)の場合、めまぐるしく光の様子も変わっていきます。
基本的には人物撮影の場合、朝方や夕方のドラマチックな光で撮る、曇りの優しい光の中の方が撮りやすいなど、好条件が決まっています。ただ、実際にはいつもそういう条件に恵まれるわけではないですし、だいたいの場合は難しい条件になってしまいます。
その中で撮影場所や寄り引きを工夫したり、光の状況を機敏に見極めながらクライアントに提供できる写真を撮ることがカメラマンには求められます。
そこであえて難しい撮影条件を選んで撮影に行き、限られた条件の中で一定以上のクオリティを出す練習をしていました。
以上、ざっと自分なりの修行方法をまとめてみました。
今後いろいろと思いついたら加筆修正させていただきますが、少しでも参考になれば幸いです。
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