写真がうまい人はどんなカメラで撮ってもうまいのはなぜか?

この記事は約4分で読めます。

「弘法筆を選ばず」ということわざがあります。

「腕のある人はどんな道具を使わせてもいいものを作り上げる」という言葉ですね。

写真の世界においてもそういう人は存在します。「あの人、スマホで撮ってるのにいい写真撮るよね」などと言われるどんなカメラで撮っても写真が上手い人です。

今日はそんな「何で撮ってもうまい人」がなぜうまいと思われるのか?
「写真がうまいとは何だろう」ということについて、考えてみたいと思います。

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高い機材を買えば写真はうまくなるか?

いきなり賛否両論がありそうなお話をぶっこんでしまいました(汗)

単刀直入に言うと個人的な意見としては「半分は正解で、半分は間違い」だと思っています。

確かに高い機材(ボディ)ほど、一般的に画質もよく、高感度に強いだとか連射が速いだとか「いい写真が撮れるかもしれない確率」は上がることは否定しようがありません。
レンズという意味でも、良くボケたり、望遠の場合はより遠くのものが写せるようになったりと大きなメリットがあることは間違いないと思います。

ただその一方で「半分は間違い」と言った理由として、「高感度に強い」「連射が速い」「ボケが美しい」「遠くまで写せる」と言った条件は、日常生活の中ではやや特殊な条件下の話であって、普段の風景を写す中で多くの人に「いい写真だな」と思ってもらうには別の要素が大事だと思っています。
次からはそのあたりについて考えてみたいと思います。

「ボケ」という名の幻想

多くの方がスマホやコンデジから一眼レフの世界に足を踏み入れる理由として「キレイな写真が撮れそう」ということのほかに、けっこうな割合で聞かれるのが「一眼レフ特有のあのボケた写真を撮ってみたい」という声がけっこうあります。
かくいう私も最初はボケに恋い焦がれてましたw

一眼レフのボディとレンズのセットを買って、自分の机の上の小物を撮った時のあの初めての「ボケ」はいまだに忘れることができません。

そして少しして買った単焦点レンズをつけて撮ってみた時のあの何とも言えない魔法のようなボケ感・・・
なんだか自分が一気に写真が上手くなったような錯覚さえ覚えてしまいました。

そんな一眼レフの「ボケの魔力」に魅了されていたある日、友人のスマホを使って写真を撮るように頼まれることがありました。その時の友人の一言が今でも忘れられませんね・・・

「なんかお前の写真微妙じゃねえ?」

一眼レフのボケの魔力に魅了されていた自分は気づかないうちに、一眼レフじゃないとそれなりの写真を撮れないようになっていたんです。
要は「ボケに頼りすぎていた」んですね。

写真の本当の魅力は「構図」にあり

そんな友人からのキツ~い一言もあり、私は自分の写真を見つめなおしました。かなり何世代も前のスマホで撮ってみたり、いろいろと厳しい条件をつけて撮影をしてみたり・・・

上の写真はそのスマホで撮って少し加工したものですが、おかげでなんとなく「一眼レフの力」に頼らない写真が撮れるようになってきました。

そんなある日、以前の職場でお世話になっていた先輩に再会し、写真のお話をする機会がありました。実はこの先輩、周りの人から写真がかなりうまいと言われていたのですが、使っているカメラはものすごく前の激安のコンデジ。
よく「一眼レフを買えばいいのに」とからかっていましたが、「機械の難しいことは分からんし、俺はこれで十分だから」とずっと愛用のコンデジを使い続けている人です。

でもなんかバランスがいいと言うか、伝えたいものがちゃんと伝わってくるんですよね。そんなわけでその先輩の写真をいくつかお借りし、自分なりにいろんな角度で分析させてもらいました。

そしてわかってきたのが「構図」の上手さでした。

一瞬を切り取る=1枚の写真で伝えることができるか

写真の「構図」言えば、「どこに何を配置して何を除外するか」ということです。
写真を見た人に「伝えたいものを伝える」と同時に、「余計なものは除外する」というごく繊細な作業ができてこそ、「見た人に伝わる、うまい写真」が出来上がることになります。

そこにおいて、「ボケ」という手段は主題を強調する有力な手段になりますが一方で周りの状況を一気に不鮮明にして、一気にわかりにくくする危険性もあります。
構図の上でもボケが入ることで「絵作りに楽をしてしまう」という状況になりかねないわけです。

実際に絵作りをする場合は「ボカす」という選択肢は1つの手段であって、限定的に用いられなければならない方法だと思います。だからこそ自分への反省も含めて書くとボケに頼りすぎる絵作りはどこかの段階で破たんせざるをえないことになってしまうのではないでしょうか。

そういう意味では、ボケという表現を捨てて構図づくりに専念していたという意味で、先輩の写真の上手さにも合点がいくような気がします。

「本当の意味で写真が上手い人」は「どんなカメラであろうと絵作り=構図づくり」ができるからこそ、写真がうまいと言えるのだと思っています。

少しでもこの記事がみなさんの写真ライフの参考になればうれしいです。

ボケと写真の話については、

写真講師&カメラマンで活躍されている伴貞良さんの 「ボケの話」 の動画も参考にさせていただきました。合わせてご覧いただければとても分かりやすいです。

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