みなさんは写真を撮った後、どのようにして鑑賞しているでしょうか?
最近ではスマートフォンやパソコンの画面で見る方がほとんどだと思いますし、SNSなどで他のカメラマンの写真を見ることが多いのはないでしょうか。
なかなか紙に印刷して鑑賞したり、飾ったりという機会が少なくなってきました。
ただこの「写真をプリントする」というのは写真が上手くなるためにとても役立ちます。
今日はそんな「写真をプリントするとこんないいことがあるよ」というお話です。
構図や表現の勉強になる
まずはプリントすると構図や表現の勉強になるという点です。
「そんなのパソコンやスマートフォンで見ても勉強になる」という反論もありそうですが、その根拠は「プリントのサイズ」にあります。
上の2枚はどちらも「夜景」をテーマに撮ったものです。
ただ、使用目的としては上がA3ノビに印刷して展示するため、下がポストカードにするために撮ったものです。
どちらもそれぞれ「ポストカード大に印刷」「A3ノビに印刷」でも問題はないのですが、迫力や受ける印象が変わってきます(上の写真だとポストカードの場合、迫力が伝わりきらない。下の写真だとA3ノビまで伸ばすとメインの門がやや大きすぎるなど)
写真をプリントする場合、様々な大きさの用紙が使えるので、使う紙に応じた被写体の大きさ・配置を考えた方が見る人により撮影の意図が伝わりやすくなります(逆に写真に応じた用紙を使うことも可能)
つまり、様々な用紙サイズに合わせて写真の構図や配置、被写体の大きさを考えていくことで、より表現の幅を広げることができます。
スマートフォンやパソコンは画面サイズが一定で鑑賞サイズが限られますが、プリントだとより大きなサイズにもできるので、写真を撮る際の基準が多様になり、写真の上達に役立ちます。
カメラの設定によりシビアになる
次にカメラの設定にシビアになるという点です。
撮った写真を大きく伸ばしてみると、スマートフォンやパソコンサイズではあまり気づかない面が時おり出てきます。
それは写真のブレやノイズ、ピントが合っていないなどです。
小さな画面では気づかなかったり、若干補正されて画面上はちゃんと撮れているように見えることがありますが、少し大きめに印刷してみると不十分な点に気づきます。
例えば「ブレやピントを防ぐために正しい構え方に気を付ける。可能なら三脚を使う」「ノイズを防ぐためできるだけISO感度は低く抑える」といった対策を取れるようになります。
定期的に自分の写真を拡大してプリントしてチェックし、「撮影スタイルや設定に無理がないか」や「技術的に改善できることはないか」を確認することでより写真技術を向上させていくことができます。
色に対する感覚が養われる
最後にプリントとして写真を仕上げることで色に対する感覚が養われるという点です。
最近ではパソコンやスマートフォンのディスプレイが良くなり、表示するアプリやソフトの補正が素晴らしいこともあって、デジタルでの見え方がかなり良くなりました。
その一方で色や明るさ、トーンを追い込んでいなくてもそれなりにディスプレイで美しく見せてくれるという面もあります。
プリントはありのままに自分が出したい色彩やトーンを表現し、唯一無二の1枚として提示することです。
色を正確に、時には印象的に表現して1枚にまとめるため、撮影段階やレタッチの段階でより表現を突き詰めることが必要です。
鑑賞する人に自分の作品が伝わるようしっかりと追い込んで、1枚の写真に仕上げる作業は色や明るさ、トーンに対する感覚をデジタルだけの時に比べてより引き上げてくれるはずです。
まとめ
写真をプリントして(特に大きく)見ることの意味とそれが写真技術に与える影響について、自分の経験も踏まえて書いてきました。
そしてプリントした写真は写真展などで人に見てもらう機会が作れれば、第3者の評価を聞くこともできますし、写真が上手くなるためにより役立つと思います。
以前に写真展を開くためにおススメの方法をまとめた記事も書いていますし、良ければ参考にしてみてください。
写真のプリントや写真展を通じて、写真が上手くなるきっかけに少しでもなれば嬉しいです。
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