先日のnoteの記事でも書いたのですが、メインカメラの1つとして使っていたα7Ⅲが故障して修理に出していた時期がありました。
その時にも一眼レフとミラーレスの違いについて少し書いてみましたが、その後いろいろ考えていると「ミラーレスはカメラの基本的な使い方を覚え、光を読む目を養ってから使った方が力を発揮するのでは?」という結論に至りました。
今日は写真の上達とミラーレスカメラについて、少し思っていることを書いてみたいと思います。
ミラーレスの設定反映機能はメリットでもあり、デメリットでもある
ミラーレスの場合、これからシャッターを押せばどんな写真が撮れるのかが液晶画面(ファインダーがあればファインダーにも)に表示されます。
https://note.com/embed/notes/n20047f7eece5
一眼レフの場合、ファインダーには設定が反映されたものが映らないので一度実際に撮って明るさや色を確認する必要があります。
上の記事で書きましたが、ミラーレスと一眼レフの違いの1つに「自分が設定したものが撮影前にファインダーや液晶画面で見られるか」という点が挙げられます(カメラの機種や設定によっては違いは出ます)
ミラーレスの場合、シャッターを押す前にこれからどんな写真が撮れるのか設定が反映されたものが画面に表示されるため、これが一眼レフに対するアドバンテージとして紹介されることも多くあります。
確かに僕もミラーレスを使ってみて、この仕様はとても便利に感じています。上の記事でも書いたように、テンポよく撮影しなければならない現場ではかなりお世話になっています。
ただ最近思うのが、「この機能は写真の上達にとってはいいのだろうか?」ということです。
写真を撮る際には、自分の見せたいものが伝わるように構図を考え、光の向きを計算し、適切な明るさや色になるようにカメラの設定を行います。
ミラーレスの場合、この明るさや色の調整の部分がかなり助けられるわけです。
また、どのように写るかも最近のミラーレスではかなり正確に見えるため、光の当たり方についても大いに参考になると思います。
ただ実際の撮影現場では、肉眼で自分の表現したい構図やイメージに合わせた光の向き・強さを見極めることがほとんどのため、カメラを構えることなくそれらを見極める力が求められます。
カメラを構えてから行うのは微調整程度であり、ずっとカメラを構えて撮影場所を探し回るわけにもいきませんし。
したがってミラーレスの撮影前にファインダーや液晶画面で確認できる機能に頼りすぎることは、特にイメージに合わせた光の向き・強さの見極め力を培うにはマイナスになっていると僕は考えます。
さらに言うと、近年人気が出てきたストロボなど補助光を使った撮影や機械式ではないオールドレンズを使った撮影を行う場合、ミラーレスを使っても撮影前にファインダーや液晶画面で正確なイメージが必ずしも表示されるわけではありません。
よってミラーレスの設定反映機能に最初は頼りすぎず、光を読む目を養うことでより写真のレベルを高められるのではないでしょうか?
その方法の1つとして、今回のタイトルに書いたようにある程度の技術を習得するまでは、一眼レフ(さらに練習したいならフィルムカメラという手も・・・)を使ってみるというのも1つ方法としてあり得るのではないかと思っています。
若干の補足
1点補足すると、ミラーレスカメラの中にも撮影前の設定反映をオフにする機能があるものもあります(α7Ⅲはありました。機種によって千差万別かと思われます)
ミラーレスをお持ちでその機能があれば、オフにして練習するのも1つの方法ですし、これからカメラを購入される方は一眼レフなどで練習するという方法も取れると思います。
長年カメラを使っている写真講師の方やカメラマンの方の写真上達法をいくつか調べてみましたが、カメラを構える前のイメージ力を挙げられている方もけっこういらっしゃいました。
特にフィルムカメラの場合、撮影枚数に限りがあるので撮影前のイメージや観察を重視している方も多かったです。
最後に、誤解の無いように書いておきたいのですが今回の記事はミラーレスを否定しているわけではありません。実際自分も使っていて非常に便利ですし、カメラメーカーさんや意見をフィードバックしてきたカメラマンや愛好家のみなさんの努力の結晶なのだと思っています。
その一方で、フィルムカメラや一眼レフカメラの全盛期に重要視されていた「撮影前のイメージ作り」をもう一度大切にして、ミラーレスでの撮影に臨むことで一段階上の使い方ができるのではないかと思っています。
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